子供を性犯罪・性暴力の加害者・被害者・傍観者にしないための「生命(いのち)の安全教育」について(文部科学省 総合教育政策局 森本晋也):校内研修シリーズ No118
Summary
TLDRこのビデオスクリプトでは、子どもたちが性犯罪や性暴力の加害者、被害者、傍観者になることを防ぐために「生命の安全教育」が紹介されています。文部科学省が提供する教材や指導手引きを活用し、児童生徒が適切な行動を学び、性暴力の被害を未然に防ぐことができるようにしています。また、被害者支援や二次被害の防止についても触れ、教育者が適切な対応を提供できるように情報を提供しています。
Takeaways
- 📊 児童ポルノ事犯の被害児童数は増加傾向にあり、令和3年には1,458人に達している。
- 🏫 高校生と中学生が性犯罪の被害者が多いとされ、特に高校生が被害者の41.3%を占めている。
- 📷 児童自身が撮影した画像に起因する被害が最多で、盗撮や強制わいせつなどの被害も増加している。
- 📉 SNSに起因する性犯罪被害者数は横ばい状態にあるが、重要な犯罪の被害は増加傾向にある。
- 👥 性犯罪被害者のうち19歳以下の割合が高く、特に若年層が性暴力被害に多く見舞われている。
- 🚸 性犯罪・性暴力の被害は、子どもの尊厳を傷つけ、心身に深刻な影響を与える。
- 🛡️ 「生命(いのち)の安全教育」は、子どもを性犯罪・性暴力から守るための教育プログラムであり、様々な教育内容が提供されている。
- 🏢 文部科学省と内閣府は、発達段階に応じた教育教材や指導手引きを作成し、ホームページで公開している。
- 👨👧👦 子どもが性被害に遭っている可能性があることを意識し、適切な授業の配慮やフォローアップを行う必要がある。
- 📚 性犯罪・性暴力に関する教育は、幼児期から高校生まで、年齢に応じた内容で提供されている。
- 🔗 性暴力の被害者支援や未然防止のために、相談先の情報を周知し、適切な対応が行えるようにすることが重要である。
Q & A
この研修動画の目的は何ですか?
-子どもを性犯罪・性暴力の加害者、被害者、傍観者にしないための「生命の安全教育」について紹介し、予防と教育の重要性を理解させることを目的としています。
令和3年における児童ポルノ事犯の被害児童数はいくつですか?
-令和3年における児童ポルノ事犯の被害児童数は1,458人となっています。
性犯罪被害者の年齢分布について教えてください。
-被害者の年齢19歳以下の割合をみると、電話相談では2割強、面談では約4割を占めています。
性暴力被害を経験した若年層の割合はどのくらいですか?
-16歳から24歳の若年層の約4人に1人が、何らかの性暴力被害にあったことがあると回答しています。
性暴力被害の中で最も多く報告されたタイプは何ですか?
-言葉による性暴力被害が最も高く、17.8%となっています。
性犯罪・性暴力対策強化のための方針はいつ決定されましたか?
-性犯罪・性暴力対策強化のための方針は令和2年6月に決定されました。
「生命の安全教育」の教材はどのように活用できますか?
-児童生徒等の発達の段階や学校の状況等を踏まえ、体育科・保健体育科や特別活動を含む教育課程内外の様々な教育活動を通じて活用が可能です。
性暴力被害に遭った場合の適切な行動として、何が推奨されますか?
-信頼できる大人に話すことや相談方法を身に付けることが推奨され、被害者支援を強化し、二次被害を防ぐことが重要です。
性暴力被害者に対する二次被害を防ぐために、指導者はどうしたらよいですか?
-指導者は被害者に対する理解を深め、非難や軽視を避け、適切な支援体制を整えることが重要です。
「生命の安全教育」の教材はどこでダウンロードできますか?
-「生命の安全教育」の教材は文部科学省のホームページにてパワーポイント形式でダウンロードが可能です。
性暴力被害に関する相談先はどこにありますか?
-性暴力に関する相談先是、内閣府が実施した「性犯罪・性暴力被害者のためのワンストップ支援センターを対象とした支援状況等調査」報告書に基づく相談先が示されています。
Outlines
📊 子どもの性被害に関する現状と統計データの紹介
文部科学省の森本が主導する本研修動画では、子どもを性犯罪や性暴力から守るための「生命の安全教育」が紹介されています。動画では、児童ポルノ事犯の検挙件数や被害児童数、学校種別や被害の態様別の割合、特に高校生やSNSに起因する事犯の増加傾向について触れられています。また、性暴力被害者の年齢分布やPTSDの影響、加害者との顔見知り関係、被害が継続する場合の心理的影響などについても説明されています。
📘 生命の安全教育の目的と取り組みの概要
「生命の安全教育」は、子どもが性暴力の加害者、被害者、傍観者とならないように、生命を大切にする教育を推進することを目的としています。具体的な取り組みとして、性暴力の誤った認識や行動、影響の正しい理解、そして個々の尊重の態度の育成が挙げられます。文部科学省と内閣府が連携し、発達段階に応じた教材や指導手引きを作成し、ホームページで公開しています。
👶 幼児期から高校生まで、段階別の指導内容の紹介
幼児期から高校生までの各発達段階に応じた「生命の安全教育」の指導内容が紹介されています。幼児期では自分の体を大切にすること、小学校低・中学年では心と体の距離感の重要性、高学年ではSNSの危険性やセクシャルハラスメントの理解、中学校では適切な人間関係の築き方、高校生向けには相談方法や性暴力被害に遭った場合の対応が学ばれています。
🚨 性暴力のテーマ取り扱いにおける配慮と留意事項
性暴力のテーマを取り扱う際には、すでに被害を受けている子どもがいる可能性があることを意識し、配慮が必要です。授業中や相談があった場合のフォローアップ、過去に性暴力に遭った子どもへの対応、二次被害の防止のための自らの行いなどが重要視されています。
🎓 モデル事業の実施と性犯罪・性暴力防止の重要性
文部科学省では「生命の安全教育」のモデル事業を実施しており、実際に学校での指導事例が集められています。性犯罪や性暴力は被害者の尊厳を踏みにじり、長期にわたる悪影響を及ぼすことから、その根絶に向けた取り組みが重要です。学校教育が性暴力防止に向けてより大きな役割を果たすことが求められています。
Mindmap
Keywords
💡性犯罪
💡性暴力
💡生命の安全教育
💡児童ポルノ
💡SNS
💡二次被害
💡PTSD
💡セクシャルハラスメント
💡JKビジネス
💡ワンストップ支援センター
Highlights
文部科学省の森本です。本研修動画では「生命(いのち)の安全教育」について紹介させていただきます。
性犯罪・性暴力の加害者・被害者・傍観者にしないための教育を推進しています。
この動画では性暴力被害について触れています。フラッシュバックなどの症状のある方はご留意ください。
児童ポルノ事犯の被害児童数は増加傾向にあり、令和3年には1,458人となっています。
SNSに起因する事犯の被害児童数は依然として高い水準で推移しています。
性暴力被害の分類別では、言葉による性暴力被害が最も高く、次いで身体的接触を伴う性暴力被害が続いています。
性犯罪・性暴力は被害者の人としての尊厳を傷付け、心身に深刻な影響を与えます。
加害者の7~8割が顔見知りであり、特に子供は親族や教師などからの被害が多いとされています。
性犯罪・性暴力対策強化のための関係府省会議において、「性犯罪・性暴力対策の強化の方針」が決定されました。
「生命(いのち)の安全教育」とは、性暴力の加害者・被害者・傍観者にしないための教育です。
文部科学省では、内閣府と連携し発達段階に応じた教材を作成し、ホームページに掲載しています。
幼児期の教材では、自分の体を大切にし、「水着で隠れる部分」を守るルールを学びます。
小学校高学年では、SNSを使うときの危険性についても学びます。
中学校では、適切な距離感や対等な関係の大切さを理解させる内容を学びます。
高校生の場合、被害が増える一方で相談するのが難しくなるため、信頼できる大人に話すことの重要性を教えます。
性犯罪・性暴力の被害者支援を強化し、根絶に向けた取り組みが重要です。
「生命(いのち)の安全教育」の最新情報は、文部科学省ホームページで随時更新しています。
Transcripts
みなさんこんにちは 文部科学省の森本です
本研修動画では子どもを性犯罪・性暴力の 加害者・被害者・傍観者にしないための
「生命(いのち)の安全教育」について紹介させていただきます
本研修動画でははじめに 子供の性被害にかかる現状について説明し
その後「生命(いのち)の安全教育」について解説します
そして各発達段階における指導内容について 紹介させていただきます
なおこの動画では性暴力被害について触れています フラッシュバックなどの症状のある方はご留意ください
ここから子供の性被害にかかる現状について説明します
このスライドのデータからスライド8のデータは 警察庁の発表によるものです
警察庁の資料において児童とあるのは 18歳未満の者を指しています
小学生に限らず未就学児や中学生 高校生も含まれています
ではこちらのデータをご覧ください
児童ポルノ事犯検挙件数・検挙人員 被害児童数の推移を示しています
全体として増加傾向にあり
令和3年における児童ポルノ事犯の被害児童数は 1,458人となっています
続いてこちらのデータをご覧ください
これは児童ポルノ事犯の被害児童の学校種別割合や 被害の態様別割合を示したものになります
令和3年における学校種別割合では 高校生が41.3%で最多となりました
次いで中学生が35.9%を占めています
被害児童の被害態様別割合では 児童等が自らを撮影した画像に伴う被害が最多となっています
また未就学児・小学生を表す低年齢児童の被害態様別では 盗撮が47.2%
次いで強制性交等 強制わいせつ等が27.9%を占めています
次にこちらをご覧ください
このデータは児童が自ら撮影した画像に伴う 被害に遭った児童数の推移を示しています
令和3年中に被害に遭った児童は514人で
小学生及び中学生は前年比で減少したものの 高校生は前年比で増加しています
児童の学校種別の割合では 全体の46.9%を占める中学生が最多で
高校生を含めると90.9%を占めています
続いてこのデータはSNSに起因する事犯の 被害児童数の推移を示しています
令和3年におけるSNSに起因する事犯の被害児童数は 1,812人であり
前年からは0.4%減少したものの おおむね横ばい状態であります
依然として高い水準で推移しています
続いてこちらのデータをご覧ください
SNSに起因する事犯のうち 重要犯罪等の被害児童数の推移を示しています
令和3年の被害児童数は141人であり 前年とおおむね横ばい状態ですが
内訳をみると脅迫や誘拐をするなどして
相手を自らの支配下に置く行為である略取誘拐については 前年比で14.7%増加しています
続いてこちらのデータをご覧ください
SNSに起因する事犯の被害児童を 学校種別での推移を示したものになります
令和3年の被害児童を学校種別でみると 高校生・中学生ともに前年比で増加しており
高校生と中学生で全体の91.3%を占めています
続いてこのデータは内閣府が令和2年度に実施した 「性犯罪・性暴力被害者のための
ワンストップ支援センターを対象とした 支援状況等調査」報告書によるものです
被害者の年齢19歳以下の割合をみると
電話相談では2割強 面談では約4割を占めています
続いてこのデータは内閣府が令和4年に実施した 「若年層の性暴力被害の実態に関する
オンラインアンケート」報告書によるものです
16歳から24歳の若年層の約4人に1人が
何らかの性暴力被害にあったことがあるという風に 回答しています
性暴力被害を分類別にみると
言葉で性的な嫌がらせを受けたことなどの 言葉による性暴力被害が17.8%と最も高く
次いで体を触られた 抱きつかれたなどの身体的接触を伴う性暴力被害が12.4%
SNSなどの情報ツールを用いた 性暴力被害が9.7%と続いています
性交を伴う性暴力被害は 4.1%が被害経験ありと回答しています
これまで様々なデータを見てきましたが
性犯罪・性暴力は被害者の人としての尊厳を傷付け 心身に深刻な影響を与えます
レイプ被害者の約半数程度が PTSDの症状を抱えるとも言われており
日常生活に深刻な影響を及ぼします
また加害者の7~8割が顔見知りであるとの調査結果もあり
特に子供は親・祖父母やきょうだい等の親族 教師・コーチ・施設職員等
自分の生活を支えている人や友好的だと思っている人からの 被害を受けていること
そして被害が継続することも多いと言われています
子供のうちは性被害だと気が付かず 年齢を重ねていくうちに気が付き
被害後時間が経過してから 心理的に大きな傷を受けるという場合があります
こうした現状を受けて 性犯罪・性暴力対策強化のための関係府省会議において
令和2年6月に「性犯罪・性暴力対策の強化の方針」 が決定されました
強化の方針の中で教育・啓発活動を通じた 社会意識改革と暴力予防については
生命(いのち)を大切にする 性犯罪・性暴力の加害者にならない
被害者にならない 傍観者にならないための教育
例えば「水着で隠れる部分」やSNSの危険性 「デートDV」等について教育すること
そして学校等の相談対応体制の強化といったことに 取り組んでいくこととされています
そしてこの方針によって 「生命(いのち)の安全教育」の教材ができる契機にもなりました
では次に生命(いのち)の安全教育について説明いたします
生命(いのち)の安全教育とは 生命(いのち)を大切にし
子供を性暴力の加害者・被害者・傍観者にしないための教育です
具体的には以下の取り組みを推進していきます
生命(いのち)の尊さを学び 性暴力の根底にある誤った認識や行動
また性暴力が及ぼす影響などを正しく理解し
生命(いのち)を大切にする考えや自分や相手 一人一人を尊重する態度等を発達段階に応じて
身に付けていくことを目指しています
文部科学省では内閣府と連携し 発達段階に応じた「生命(いのち)の安全教育」の教材
児童生徒向けの動画 指導の手引き等を作成し
文部科学省のホームページに掲載しています
画面に表示されたQRコードを読み取っていただくと 教材が掲載されているページをご覧いただけます
「生命(いのち)の安全教育」の教材は 児童生徒等の発達の段階や学校の状況等を踏まえ
各学校の判断により体育科・保健体育科や特別活動を含む 教育課程内外の様々な教育活動を通じた活用が可能です
教材は文部科学省ホームページにて パワーポイント形式でダウンロードが可能です
教材の内容については各学校や地域の状況等に応じて 適宜内容の加除や改変を行った上で使用も可能となっています
各段階に応じたねらいや授業展開例 児童生徒等から相談を受けた場合の対応のポイント
相談機関の連絡先 指導上の配慮事項
保護者への対応等を示した 指導の手引きも作成しています
教材と併せて文部科学省のホームページに 掲載しておりますのでぜひ参考にしてください
特別支援教育については主に 小・中学校向け教材を活用しながら
児童生徒等の障害の状態や特性及び 発達の状態等に応じた個別指導を実施することが望まれます
指導の手引きには障害のある児童生徒等への 指導方法の工夫について
記載していますので併せて参考にしてください
これらの取組により児童生徒等の実態や地域の実情に応じて 段階的に教育の現場に取り入れられるよう
「生命(いのち)の安全教育」を推進しているところです
では先ほどご紹介した指導の手引きにも 掲載しておりますが
性暴力というテーマを取り扱う上での配慮事項 留意事項について説明させていただきます
生命(いのち)の安全教育の指導にあたっては すでに性暴力被害を受けている
児童生徒等がいる可能性があることを意識した上で 授業を行う必要があります
授業の中で被害を軽く見ることや 被害者の行動を非難することなど
理解のない言動で被害者がさらに傷つけられるという 二次被害を受けることがないよう配慮することが必要です
授業では性暴力被害に遭った もしくは遭っている児童生徒等がいる可能性がある
といったことを十分に考慮して 例えば気分が悪くなった場合には
授業中にいつでも退席してよいといったことを伝えたり 配慮が必要だと思われる児童生徒等がいれば
授業中の様子を特に注意深く見守ります
可能であれば養護教諭が授業に立ち会い 児童生徒等の様子を見て適宜フォローすることが 望まれます
過去に性暴力に遭った 児童生徒等がいることを把握している場合
こういった場合には授業前に個別に声をかけて
授業に参加するかどうかは自分で決めてよい と伝えておくことも大切でしょう
また授業後に児童生徒等からの 相談があった場合のフォローアップについても
担任や養護教諭・スクールカウンセラー 管理職等の校内の関係者で
情報を共有しておくということも大切です
ではここからは各発達の段階に応じた教材の 内容について紹介していきたいと思います
はじめに幼児期です
幼児期の教材では 自分の体は自分のもので大切であること
「水着で隠れる部分」は自分だけの大切なところで 見せたり触らせたりしてはいけないこと
相手の水着で隠れる部分を 見たり触ったりしてはいけないこと
嫌な触られ方をした場合の対処方法 こういった内容を盛り込んでいます
そして例えば教材を紙芝居形式にして活用したり 園での生活の中での場面をとらえて
教材の一部を活用したりする方法もあります
ぜひ園で工夫してご活用ください
続いて小学校 低・中学年の教材について紹介します
内容については幼児期の教材とほぼ同様ですが 児童の理解を深めるため日常生活の場面を想定した事例を通して
自分と他の人の大切なところを守るルールや 自分の体を見られたり触られたりして
嫌な気持ちになったときの対処方法等について学びます
実際の性暴力では水着で隠れる部分への接触だけでなく
体を撫でる 顔にキスをするなど といった行為が多いことを念頭に置いて
「水着で隠れる部分」のみが大事であるという 伝え方にならないよう注意することも必要です
教材の中には授業で使えるワークシートも含まれておりますので 適宜ご活用ください
次に小学校 高学年の教材について紹介します
内容としては小学校低・中学年の内容に加えて 心と体の距離感や
SNSを使うときに気を付けることなどの内容を盛り込んでいます
低・中学年の学習で身に付けた 「自分と他の人の体を大切にする」という考え方をベースに
自分以外の他の人を尊重するための心と体の距離感を学び
この距離感を守るためのルール 距離感が守られないときの対処方法
自分と相手を大切にしてよりよい関係を 作っていくためにはどうしたらよいかを学習します
こういった内容を学ぶことで性暴力の加害者にも 被害者にもならないための思考を身に着けることが大切です
また小学校高学年では スマートフォン等を所持している児童も多く
SNS等を介した性暴力被害を未然に防ぐため
具体的な事例を通して SNSの危険性を理解する必要があります
次に中学校の教材について紹介します
中学校用の教材では中学校段階での性暴力は加害者に 優位性がある状況で被害が出ているケースが多くあります
小学校高学年に引き続き よりよい人間関係をつくるための「距離感」の考え方や
「距離感」が守られない時の対処方法を学びます
他の人との適切な距離感や対等な関係の大切さを理解させ 被害者にならないようにするためには
どうしたらよいか こういった考えを深めさせるとともに
加害者・傍観者にもならないよう 意識づけを行うことが大切です
また生徒の中に被害者がいる可能性を念頭に置きながら 説明の際の表現には十分注意しながら
デートDVやSNS等の具体的な被害事例を通じて 性暴力とは何かについて学習します
教材の補足資料として事例集とワークシートをつけていますので 適宜ご活用ください
さらに性暴力の背景やその影響を理解し 性暴力被害に遭った場合の対応方法を身に付けます
性暴力は年齢や性別を問わず起こる ということも併せて伝える必要があります
そしてスライド内の赤枠内は性暴力に関する相談先です
相談先の周知は性暴力の未然防止や 被害に遭ってしまった生徒等の
心身の回復の観点から非常に重要です
教材としての活用だけでなく 配布資料としても活用できるよう作成しています
例えば SNS相談を含む地域の相談先を追記する等の アレンジをして生徒に配布することも可能です
高校用教材についても同じスライドが入っておりますので 同様にご活用ください
指導の手引きにおいて授業の進め方の工夫や
グループワークを行う際のポイントについても 記載していますので併せてご参照ください
では次に高校用の教材について紹介します
中学用の教材の内容に加えてセクシュアルハラスメントや JKビジネスを含む性暴力の具体例
その背景等を理解します
教材の補足資料として事例集とワークシートをつけていますので 適宜ご活用ください
高校生の場合 被害が増える一方で大人に相談するのが難しくなりやすく
一人で抱え込むことがあるため 自分が被害に遭った場合に信頼できる大人に話すこと
相談方法を身に付けることができるようにします
先ほど中学校用の教材について説明した際に ご紹介しましたが相談先のスライドについては
高校用の教材にも含まれていますので 適宜配布資料としても活用してください
また二次被害の例や性暴力の被害の影響を伝え 性暴力の責任は加害者にあり被害者に責任を押し付けないこと
二次被害を生まないための自らの行いについて考え
二次被害が起きないための発言や行動ができるようにします
指導の手引きにおいて授業の進め方の工夫や グループワークを行う際のポイントについて
記載していますので併せてこちらもご参照ください
最後に卒業直前の高校生や大学生 一般向けの啓発資料について紹介します
高等学校では卒業前に啓発資料として配布し 生徒の実情等を踏まえて必要に応じて指導を行います
セクシュアルハラスメントや痴漢などの具体的な事例や
現状のデータ等を通して性暴力について 正しく理解できるようにするとともに
性暴力の被害に遭いそうになったとき もしくは被害に遭ったときに取るべき行動を理解し
適切に対応できるようにします
性暴力の加害者・傍観者にならないようにするために 性暴力は決して許されないものであることを理解し
適切な意思決定ができるようにすることが大切です
以上で教材の紹介は終わります
文部科学省では令和3年度から 「生命(いのち) の安全教育」の教材等を活用した
モデル事業を実施しており 令和3年度は全国13か所に委託して
計49校で事業を展開しました
スライドで一部の実践校の 授業の様子の写真を紹介していますが
本事業を通じて収集した各学校等の指導事例を 今後市道事例集としてまとめる予定です
最後になりますが性犯罪・性暴力は 被害者の尊厳を著しく踏みにじる行為であり
その心身に長期にわたり 重大な悪影響を及ぼすものであることから
その根絶に向けた取組や 被害者支援を強化していく必要があります
子供たちが性犯罪・性暴力の 加害者・被害者・傍観者にならないよう関係機関とも連携しつつ
学校教育がより大きな役割を果たしていくことが重要です
「生命(いのち)の安全教育」については 令和4年3月に閣議決定された
「第3次学校安全の推進に関する計画」においても
関連する教科等における指導内容との関連を意識しながら 学校安全計画に位置付けることが推奨されています
また「生命(いのち)の安全教育」の最新情報は QRコードで表示された
文部科学省ホームページで随時更新しておりますので ぜひ定期的にチェックしてください
この後の演習や研修では児童生徒等の実態や 地域の実情を踏まえて
各学校・園においてこの「生命(いのち)の安全教育」を どのように活用していけばよいか
また性犯罪・性暴力防止に向けて どのように取り組んでいけばよいか
協議をぜひお願いいたします
以上で「生命(いのち)の安全教育」についての説明を 終了させていただきます
ご視聴ありがとうございました
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